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人生の短さについて 他二篇 (岩波文庫)

出版社 岩波書店
著者 セネカ
出版日 1980-11
書評
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Amazonレビュー
『菜根譚』と共通点がある
おべっかを使って、再び政務に返り咲いたキャリアがなければ星4つなんですが…
そこに人間臭さがある。そこには、彼への失望も感じるし、綺麗事に終始しない人間が
どこまで綺麗事を実践するか?そのせめぎ合いが見え隠れもする。でも、やっぱりおべっか
を使って欲しくなかったなぁ…
内容であるが、面白い事に『菜根譚』と共通する所が多かったように思える。他の方も
書いているが、「足るを知る」事の大切さなどが様々な語り口で主張されていた。
(ちなみに「足るを知る」の言葉自体は孔子の言葉だそうだ)
何でもサプリメントを「沢山」飲むより、抱えるストレスや欲を「減らして」みないか?
みたいな考え方を感じ取れると面白いと思う。
文章はかなり読みにくい。すらすら読みにくかった感があります。
わかっちゃいるけど
表題他二編、合計三編が収録されてます。

「人のために時間を切り売りするな。有限な人生を自分のために使え」
表題作でセネカは一貫してそう主張するのですが、これ、2000年近く前に書かれたものだそうで。すごいね。
「俺は一体何をしているんだ」とか日頃思ってる人は、本書を紐解いてみるといいかもしれません。力強いセネカの言葉達が、なにか刺激を与えてくれるかも。
セネカの言うように、時間こそ万人に平等に与えられた資源。大事に使わないといけないのは重々分かってるつもりなんですが、気がつくともうすぐ僕も二十台半ばです。やれやれ。
古の時から、人間って何にも変わってないのねって思える本です。
惑る人々に告げる言葉
本のタイトルは『人生の短さについて』ですが本編にはこの他に
『心の平静について』と
『幸福な人生について』の3部構成です

大事な言葉だけをメモしようとするだけで一冊読み終える頃には付箋紙だらけになってしまう内容である。
ストア哲学は2000年の時を経た現代の時代に必ずしも全てがマッチしているわけではないが言葉として時代を超えても行き続けるってことは「死によって不死に達した」哲学者の凄まじき生き様を感じずにはいられない。

本のタイトルにある『人生の短さについて』の編の気に入った言葉だけを抽出すると・・・。

『生きることを学ぶことほどむずかしいことはない。』

『生きることは生涯をかけて学ぶべきことである』

『生涯をかけて学ぶべきことは死ぬことである。』

『生きることの最大の障害は期待をもつということであるが、それは明日に依存して今日を失うことである。』

『幸うすき人間どもにとって、まさに生涯の最良の日は真っ先に逃げていく』

『過去を忘れ現在を軽んじ未来を恐れる者たちの生涯は、きわめて短く、きわめて不安である。』


文中の言葉すべてがセネカではなく他のストア哲学者の引用もあるが善とは?徳とは?何かを知り得たいときこの一冊が道標となれるかも知れない。
人生は有限、わかってはいるが〜
「人々は時間を無料同然に惜しみなく使う。しかし、この同じ人々が病気にかかったときを見るがよい。もしも死の危険が刻一刻と近づいてくるならば、彼らは医者の肘にとりすがるではないか。」(P26)
そう。もしあと余命何ヶ月とか宣告されていたら、たとえば年末に年賀状など書かないだろう。他にやりたいことはたくさんある。ただ、人間というのはそのような宣告を受けていない限り、いつか必ず死ぬとはわかっていても、明日はまず死なないだろう、1週間後もきっと死なないだろう、1ヵ月後もおそらく死んでいないだろう、1年後もたぶん死んでいないだろう・・・・・と、つまり今日と同じ明日がずっと続くもののように思って生きていくものである。だからこそ、本当は出たくもない結婚式に出席し、たいして親しくもない人の葬式に出席し、いやいやながら様々な会合に出席し、そうやって、自分の時間を惜しみなく人に差し出してしまうのだろう。それは駄目だ。もっと自分の時間を、自分の人生を大切にしなければならない。
ということはわかっているのだが、たとえば戦う哲学者中島義道のように「年賀状や喪中葉書は一切書かない」「結婚式や葬式は一切出席しない」「学会や懇親会も一切出ない」など、見事なまでの徹底した自分優先主義を貫徹するような勇気はない。せいぜい、本書を読んで、「ああ、今のままでは駄目だ、もっと自分の時間を切り売りしないで、自分のための時間を確保しなければ」と決意する程度のひ弱な小市民である。情けない。情けないが、本書を読むと、それではいけない、これは唯一にして有限なお前の人生である、しっかりせよと励まされるので、ついついページをめくってしまう本である。

楽しいおしゃべり
セネカは時間と人生を区別して後者を惜しげなく人に与えている人々の愚かさを繰り返し説いている。しかし、本人も生きるために暴君ネロの教育係りになり、また国政の枢要メンバーになったりして彼の言葉で言えば人生を無駄にしている。50歳を超えて人生を振り返るにつけ、うかうかと無駄な時間を過ごしたと思う人には共感を与えるが、若い人には爺さんのおしゃべり以外の何ものでもないであろう。要するに人間は何千年も前から愚かだということがよく分る本である。「幸福な人生について」は哲学者や思想家が口では立派なことを言いながら、実生活では物欲や名誉欲から自由でないことの言い訳を綿々と述べている。手練のレトリックで読者を言いくるめようとしているが、底は割れているので「ものは言い様だなあ」と楽しく読むことができる。
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