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ジョーカー・ゲーム

ジョーカー・ゲーム

出版社 角川グループパブリッシング
著者 柳 広司
発売日 2008-08-29

この本に関する書評

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Amazonレビュー

子供の頃に空想したような「かっこいいスパイ」を
少し大人向けに書きました、といった内容。

読了後に余韻が残るとか、考えさせれるというものではなく、
ただ読んでいる瞬間ワクワクできるといった感じの娯楽本です。
大満足。こんなに面白い小説に出会えたことに感謝したい。まずカバーがカッコいい。おそらく結城中佐だと思うが、歴戦のツワモノといった雰囲気が程良い雰囲気で描かれていて思わず手に取ってしまった。そして内容。短編形式で物語りは進んでいくが、設定・文体・謎…どれも奇抜でいて読みやすく、しっかりと落ちもついている。無理が全くないので頁をめくる手が止まらない。個人的にハマったのはスパイ試験のシーン。だって普通の試験であんなことを尋ねられるなんてまずない!読み終えたときには私も数えたりするようになってました(笑)。ヒーローものが好きな方には是非お薦めしたい一冊です。
 007の映画を見て、「001〜006はどこで何をやってんだろう」と思ったことはないだろうか。で、まあ多分007が飛び抜けたエースだっことで…と自分で納得したりして。
 もしも最高のスパイ組織があるとすれば…最高の技能と頭脳を備えたスパイが、何十人もいたら…と考えて書かれたのが本書である。まあスポーツ系のゲームで、オリジナルのスーパーヒーローばかりのチームを作っちゃう感覚に似ているのでは?
 各章に登場するスパイたちが、いずれも別人。各々の接点は、ただD組織出身というだけ。いいですわ。しびれますわ。元ネタだの史実だのを持ち出してけなすのは見当違いだと思いますわ。
戦前に養成された軍のなかでも機密中の機密部隊D機関。
諜報部隊である。

結成を行ったのは、伝説のスパイといわれた結城中佐。

物語は、その結城中佐を軸にショートストーリーが紡がれる。

ショートストーリーといっても、一話一話は濃密。
ストイックなスパイの暗闘がよく描かれてます。

いかにもなスパイ小説ではなく、スパイという孤独な職務を遂行していく
それぞれの主人公、そして結城中佐にしびれます。
大日本帝国陸軍に設けられた二つの諜報機関のことを評して作中使われた言葉がタイトルになっている。
ひとつひとつの話は独立して読むことができ、かいつまんで読むことも可能な作りになっている。
前作を読んでいなくても比較的楽しく読めたので、おそらく前作との関係もそのようになっていると思われる。
実際の諜報、防諜活動を考えるとぬるい部分もあり(戦時の死体の使用方法はもっと残酷だときく)、また駒でしかない一スパイがこんなに華麗に活躍できる状況はヤバイだろうとも思うが、ファンタジーとしては十分楽しめた。

でも、こういう完璧超人みたいな人を主人公に据えると、読んでいるほうは無力感に苛まれるというか、なんとなく物足りない気もするのは事実だ。
一時間程度で読めるので、通勤のお供などにはいいかもしれない。

同様の指摘を見かけるが、確かに戦時中である必要はイマイチ感じられなかった。
これなら現代の警察で外事を舞台にしても良かったのでは?

アメリカの対日参戦までの過程などをもっとリアリティを持って読みたい方には『イギリスの情報外交 インテリジェンスとは何か』などをおすすめする。
この本はあくまで作りもので、それ以上のものを求めるのはきっと筋違いだろう。