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新装版 マックスウェルの悪魔―確率から物理学へ (ブルーバックス)

出版社 講談社
著者 都筑 卓司
出版日 2002-09
書評
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Amazonレビュー
非常に分かりやすく筋の通った本
熱力学を中心に,その本質を確実に捉えながら且つ,非常に分かりやすく書かれています。
内容的には中高校生を対象にしていると思います。「永久機関は存在しえるのか」「空気がなぜ降り積もらないか」など,物理な苦手な方でも,より興味を持ったり理解を深めることができるものばかりです。
物理の抽象的な概念がイメージで理解できる,お勧めの入門書です。
春休み中にレポートを書けといわれれば,少し重たい気もしますが。
人生の価値観を変える
私は高校生くらいまで絶対的な価値基準というものの存在を否定してきました。価値観は人それぞれであり、誰もが納得できる基準などというものは存在しないと考えてました。しかし、大学時代この本に出会うことによって自分の中に新しい価値観が生まれてきました。この本は物理の解説本というだけでなく、哲学的なものを考えさせてくれる良書だと思います。
学問する面白さを知りました
綿密に計算された論理展開に思わず夢中になりました。
特に、「エントロピー」ということばが物理学だけではなく社会学にまで広げる
展開は大変読み応えがありました。
学問を「物理学」とか「社会学」とかといったふうに分けてしまうと、とっつきやすいし、
勉強はしやすいのだが、そもそも学問とは簡単にはわけられないグレーの部分があるのだと
思います。
マックスウェルの悪魔はそのグレーゾーンの住人のひとり、というのが本書のテーマです。
どんな学問(あるいは社会)においても、多勢の中に埋没しがちな反エントロピー
(本書ではマクスウェルの悪魔)を知ることが、学問(あるいは社会)の本質であると同時に、
面白さであると実感しました。
名著の中の名著
「分子や原子などの粒子の集団としての振る舞いを統計的に記述する物理」に統計力学という分野がある。統計力学は、現代物理の根幹的な役割を果たしているにも関らず、量子論や相対論などと比べると陰が薄い。したがって、統計力学について一般向けに書かれた本は少ない。
本書はそんな若干陰の薄い統計力学について、一般向けに書かれた数少ない本である。著者は、一般向けに面白く物理を解説する本を数多く書かれている都築卓司先生である。都築先生の専門は統計力学ということで、本書は結構深いところまで触れる。しかし、大変分かりやすく、しかも面白く書かれているので心配はいらない。
内容はマックスウェルの悪魔という「エネルギー保存の法則、エントロピー増大の法則」を打ち破る能力を持った悪魔の話から始まり、永久機関の話、エルゴード仮説の話…続く。そして、最後の章、カタストロフィー(悲劇的な結末)で、地球のエントロピーがこのまま増大したらどうなるかということについて書かれている。この最後の章はかなり考えさせられます。
本書は間違いなく「名著の中の名著」といって良いと思います。統計力学という学問を知るだけでなく、現代社会が抱える問題も見えてくるような本です。こんな素晴らしい本を後世に残してくれた著者に心から感謝したいと思います。
「物理苦手!」な方にこそ読んで欲しい
熱力学の法則(特に第2法則である「エントロピー」)について、非常に分かりやすく書かれた本。

永久機関はあり得るのか?なぜ、水に落としたインクは混ざり合うのか?なぜ空気はつもらないのか?
当たり前と思っていても説明しようと思うと意外に難しいこれらの疑問も、本書を読めば「なるほど!」と納得できます。学生のころ、物理が大の苦手だった僕でも、十分に理解できました。

そして衝撃的なのが本書の終章。情報化社会が引き金となり「人類はあと200年で滅亡する!」という驚くべき予言が。滅亡を防ぐことができる「マックスウェルの悪魔」の正体とは?現状を見たときに予言の的確さに驚くとともに、人類の未来について深く考えさせられます。

僕のように物理学から遠ざかっていた方、これから物理学を学ぶ中・高生、日々忙しくなる毎日に疑問を覚える方、すべての方におすすめ。

なお、学生の方には「教科書を読む前に都築さんの本を読みなさい」といいたいです。そうすれば僕みたいな物理嫌いが少なくなることでしょう。

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