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ほのぼの
小田急線町田から千代田線二重橋前まで通うOL陶子。誰の周りでも起こりそうな些細な事件に巻き込まれていく陶子。途中で明らかになる悲しい生い立ち。でも土曜日と日曜日で少し救われた気持ちになります。全体的に暖かいほのぼのした内容です。
ほのぼの♪
いつもの時間、いつもの電車、いつもの座席に座る「彼」の月曜日のネクタイは、
水玉模様だった。だがある日突然、水玉模様のネクタイが月曜日以外の日にも!
陶子と「彼」こと広海のまわりで起こる小さなミステリーを、曜日ごとに7編収録。
大きな事件は起こらない。日常生活の中で、ほんのちょっといつもと違うことが
起こるだけ。どれもそんな感じのするできごとばかりだ。謎解きの楽しさと、そこに
見え隠れする人たちの悲喜交々がうまくとけあって、作品全体がやわらかで温かい
ものに包まれているようだった。曜日ごとのミステリー。月曜日、火曜日、水曜日・・・。
話が進むにしたがって、陶子と広海の関係も微妙に変化していく。この二人どうなるの?
そんなことを考えながら、ほのぼのとした気持ちで本を閉じた。
小田急線ラッシュが懐かしい
現実に町田〜代々木上原の殺人的な通勤を体験し、その回避のために転職までした私にとって、陶子と萩の出会いの場でもある小田急線の描写から「そうそう!わかるわかる」と読みいってしまいました。陶子が小さな会社の一般事務職という設定も、次第に明らかにされる生い立ちも、派手なエピソードではありませんが全体の柱となって、最終話までほのぼのとした予感を残してくれます。特に陶子が新幹線の中で祖母の作ったお弁当を食べながら、居合わせた女性に話しだす場面、緊迫感とまでいかないけれど、ドキドキさせられ、最も印象的です。
新しいミステリ世界を見つけた!
ものすごく読みやすい文章です。
メリハリもテンポもあるんだけれど、さらさらっと流れていくようにお話は進んでいきます。
それと「えっ?」っていうくらい唐突に謎解きが出てきます。
本作はOLの日常生活を舞台にしたミステリ
(満員の通勤電車で席取したり、取引先の会社のOLの対応に憤慨したり)
なので、殺人事件は起こりません。
だから、本格物しか読んでいない私にはとても新鮮でした。
よく読み返すと、ほぼ冒頭から伏線が張られているのに気づきます。
凄い!派手さがない分、じわりときます。
いぶし銀。こういう人を天才っていうんでしょうね。
ミステリですが、心が平らかになるような一冊でした。
他の作品も読んでみようっと。
目次の頭文字を読むと・・・みたいな遊び心も隠されてます。
子憎たらしいまでの小さな演出ですね。
易しいハートウォーミング本ではない。
加納朋子、
魔法飛行から、てるてるあした、まで、気がついたらずいぶん読んでいる。
本の中身は、難しくはない。
陶子さんというキャラクターも優しい。
でも、易しいハートウォーミング本ではない。
読んでいる最中に、力強く、響いてくる声がある。
加納朋子の書いた物語の声が、僕の心を、まだらにする。
表紙カバーの水玉。
地が水色、玉が白色、何ともキレイだ。
蓑くんを思い出す。