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リプレイ (新潮文庫)

リプレイ (新潮文庫)

出版社 新潮社
著者 ケン・グリムウッド
発売日 1990-07

この本に関する書評

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Amazonレビュー

とあるネットで、アマゾンで高評価なので買ったと聞いて失望してレビューすることにした。
この「リプレイ」は時間ループものとしては何の斬新さもない凡作である。
時間をくり返す人がみんなギャンブルや投資で確実に大儲けできるだろうか。
おれはギャンブルの大穴を一つも記憶していない。
実際に人生をくり返しても大金持ちにはなれない。
断言する。「リプレイ」は駄作である。
時間ループものの最高傑作はスチャリトクルの短編「しばし天の祝福を遠ざかり」絶版
絶版を除くなら、「七回死んだ男」がおすすめだ。
翻訳の日本語は綺麗じゃないのであまり好まないのですが、
昔SF好きの父の猛烈な勧めに負けて読みました。
なんとも壮大なテーマ。
ラストは目を見張り息を止めたような状態で一気に読み、
読後には〜っと深く息を吐いたのを憶えています。
重さがあります。でも爽快感もある。
しっかりとした手応えが残る作品
タイムトラベルもので
いいなー、人生やり直したい!と思うことはあっても
やり直したくない・・・ってのは中々ない。
そういう意味で異質だった。

主人公ジェフ、43歳。
心臓発作で死ぬと18歳に戻っていた。
やりたい放題だが、また43歳で死んでしまう。
3度、4度とやり直すうちにリプレイ時間が短くなっていると気付く。
彼の子供や周りの人への愛が随所にある。
やり直しの人生の中で、前回の人生の妻や子供がいなくなる恐怖。
リプレイは一体何によって引き起こされているのか。

時間軸の話で考えなければならないことが、しっかり詰め込まれている。
些細な矛盾、ある程度の強引さは愛嬌。
作者の人生観が、所々で出ていた。
何度人生を構築しても、また途中からやり直し。いくら素晴らしい人生を送っても、いずれご破算・リプレイ。こうなるともはや拷問です。生きることの意味そのものがだんだん分からなくなっていく繰り返し地獄。しゃれにならないぐらい恐ろしい世界です。
その一方で、人生を何度もやり直せるとして、じゃあ自分は世界に対してどれだけの影響を与えうるでしょう?自分の可能性を最大限に世界に開いたとして、結局どれほどの存在になりうるでしょう?このことを真っ正面から見つめるのも、これまたしゃれにならないぐらい恐ろしいことです。

このなんとも不条理な世界に対して、なんとかして自らの存在の意義を探ろうとする主人公。そしてその繰り返しの中から見えてくる新しい人生哲学。
非常に深い作品です。抜群に面白いSF小説であると同時に、抜群に意味深い文学作品です。これだけ見事に構築された世界を持つ作品には久しぶりに出会いました。
アレェ〜?オカシイゾォ〜?リプレイだそうだが、
どのゲームのリプレイ小説か、どこにも書かれてないゾォ〜?
何のリプレイか判らないのに、買うゲームファンがいると思っているのか?
冗談はともかく、「翻訳の世界」の1990年度翻訳SFベスト2になっただけの面白さはあります。
(ちなみに一位はステープルトンの「スターメイカー」でした)
もし、人生を何度でもやりなおせたらというワンアイデアを徹底的に消化してます。
貴方が考え付くあらゆる人生は描写されます。
(シミュレーションゲームをやり狂う人生がないのはおかしいが)
そして、感動的なラストの後のエピローグに大いに悩んで下さい。