書評
書評リンクはまだありません。
この本について書かれているページがありましたら、ご自由に登録して下さい。
Amazonレビュー
入門によい
カントールという奇才に迫ったドキュメント。数式記述が乏しいのは致し方ないが、残念であり点を欠いた。ユダヤ教の無限論を下敷にするカントール解釈は蛇足にも感じられるが、しかしそれが本書の奥行きでもある。
魅力溢れる男達
P217、ゲーデルがアメリカに亡命した際に夜間に外を一人でうろついていたので、
Uボートからの連絡を待っているスパイと思われた話は面白い。
中心人物はゲオルグ・カントールで、ガウス、リーマン、ラッセル、ヒルベルト、
ケンネッカー、アルキメデス、ガリレオ、ワイエルシュトラトス、コワレフスカヤ、
デデキント、ライプニッツ、アラン・チューリング、アインシュタイン...
数学本が好きな人たちならばどこかで聞いた事のある名前でしょう?
不完全性定理の凄く分かり易い比喩が在って素晴らしい。
カバラさえ出てくる。
この本、奥が深いよなぁ。
「連続体仮説」について知りたい人へ」
無限について扱っている書物は数多くあるが、本書はかなりディープな掘り下げをしている。
とにかく「無限」に特化して、無限に関する多くの話を取り上げている。
数学を学んだ人ならば最低限無限に関する知識は持っていると思うが、本書ではあまり触れること
のない無限に関する知識を与えてくれる。
無限といえば解析学における級数や極限で扱うイメージが強いが、無限そのものがどれだけ数学の
土台造りの重要な研究テーマであるかを認識させられるのである。
特にカントールが精神を病んでまで取り組んだ「連続体仮説」の問題は、永遠に人類には到達できない
かもしれないとの思いを抱かされた。連続体仮説とは、簡単に言えば
無限同士にもその大きさには階層があり、最も小さい無限は有理数全体の集合であるが
その次の階層の無限は実数全体の集合である
との仮説である。本書の味わいを損なわないよう詳述は避けるが、とにかくこの問題は未解決である。
この問題の本質を少しでも知りたいと思った方は、一度本書を手にとって見て欲しい。
預言の書
この本は預言の書である。一見華やかに発展しているようで実は公理主義・演繹主義の不毛の地を徘徊している現代の数学者たち。そして彼ら有限なる者が強引に有限に引き摺り下ろした現代の「無限観」、あたかも「人が神の存在を証明した」などとのたまう、限りなく愚かな「合理主義」。それに対し、この本の著者は、本当の世界観は先ず無限を基にし、無限からはじめることにより、合理主義や数学、更に言えば文明観が正されることを訴えている。そしてそのときに規範となるのは、従来の「猿の作った数学」ではなく、神秘主義、神智学であることをはっきりと預言している。なぜならば、神がすべてを創り給うたからだ。この本の預言が実行されたとき、人類は真の幸福に至るであろう。
「無限」は有限である人の精神を病むものか
「無限」を探求した数学者の物語で、登場人物の生涯と数学的内容が程よく織り込まれ、結果的に一般読者にも非常に読みやすいものとなっています。
カントールの悲惨な生涯は有名ですが、他の登場人物、例えばワイエルシュトラスについては余り知りませんでした。大学教養の微積分では良い印象(?)はありませんでしたが、本書で考えを改めました!
「連続体仮説」が真でも偽でも構わない、という結論は、本当に驚きです。同時に欲求不満です。ゲーデルの定理によるとそうなるのかもしれませんが、素人の私にはどうにも納得できません。カントールやコーエンなども、真偽の予想を自身の直感から立てていたということですから、「数学的証明」とは何なのでしょうか。