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ケニア! 彼らはなぜ速いのか

ケニア! 彼らはなぜ速いのか

出版社 文藝春秋
著者 忠鉢 信一
発売日 2008-08-06

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Amazonレビュー

 日本人特有のメンタリティの弱さ。必要もないのに、自分はできないと悩んで高い壁を作りそれを超えられないでいる…。そんな子供達を相手に日々悩んでいました。
 ケニアのカレンジン部族のメンタリティの強さの秘密を彼らに伝えたところ、「目から鱗」状態で理解していました。
 科学者たちの研究や数式では解明できない彼らの秘密を、忠鉢さんの実直な取材と考察で解明していく後半が、読み応えありです!
ブラジルがサッカーに強いのも、日本が柔道に強いのも、そのスポーツがその国において文化として根付いているからであるということに多くの異論はないだろう。では、陸上はどうだろうか?

身体の強さがものをいいそうな陸上競技において、ケニアがここまで長距離に強いと遺伝や体のメカニズムに原因を求めたくなるのも不思議ではない。本書ではまず、科学的な視点から話が進められる。

しかし、科学者は今のところ然したる業績を残せず、むしろ敗色濃厚の模様。読み進めるにつれ、やはり長距離が文化として根付いていることが速さの要因であると思わせられる。

もっとも、文化として根付いているという普遍的な理由だけで片付けられているのではなく、ケニアにおいて長距離がどのように根付いているかが詳述されているところが本書の魅力である。民族の歴史、メンタリティ、習慣、経済状況等の多方面からケニアの長距離が書かれているし、特に、練習方法をケニアの文化と融合させようとする試行錯誤についてのルポは一読の価値がある。

また、ケニア人以外の人たちの偏見や商業的な野心、学術的な野心等もケニアに長距離が文化として根付いていることを側面的に証明しているようで非常に興味深い。