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見えない都市 (河出文庫)

出版社 河出書房新社
著者 イタロ カルヴィーノ
出版日 2003-07
書評
見えない都市
ハムりんの読書 おすすめの本 感想とあらすじ 
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Amazonレビュー
あらゆるものを抱きつつ、全てをとり零していく都市
散文詩と都市論の融合したような小説です。
マルコ・ポーロは過去・未来・現在に浮かんでは消えていく諸都市の見聞をフビライ汗に語ります。

マルコ・ポーロとフビライ汗の対話によって枠物語となっていますが、
読み進めていく内に読者はさらなる都市の入れ子の中へ迷い込んでいくようです。
これらの見た事も聞いた事もないような、複雑な都市群は極めて空想的でありながら、
都市の本質そのものでもあるように思えます。
空気のような軽さと生々しさ、常に相反するものがお互いを取り込み合う空想都市。

訳も美しいです。修飾語で編み上げられたような原文を想像します。
果てしない空虚と飽和にめまいのするような幻想小説でした。
幻想都市の歩き方
内容紹介にもある通り、本書はマルコ・ポーロが旅で見聞してきた都市について、フビライに語るという形式を取った小説だ。
著者の想像力が組み立てた、摩訶不思議な都市の数々は、それぞれが独立した物語としても展開できそうな強い個性を持っていて、飽きさせない。
小説を進行させる、ポーロとフビライによる独特のテンポの漫才(!?)のような不思議なノリも心地いい。
奔放な奇想が詰まった傑作のコンパクトな文庫サイズでの刊行を喜びたい。
さぁ、どうだか。
カルヴィーノという作家はまったく私と合わないらしく、読んだでもすぐ飽きてしまうことが多いですね。これは通読しましたけど。まぁ訳の問題もあるのでしょうが。例えば、作風や世界的に評価の高まって来た頃に急逝したところとかなど、安部公房などに似ているかとも思うのですが、どうも、安倍に見られるような面白味がこの作家には欠けるですね。私の芸術の評価基準などは要は面白いか面白くないかなどであり、面白くないものは私の評価は低いです。これは絵画にしろ芸術にしろそうなのですが。まぁこれは私の独断でふwマルコとフビライという、また萌える設定ではあるのですが、どうもねぇ。まだ、「宿命」のようが面白かった。
visible/invisible
見えない都市、とでも訳されるのでしょうか?このinvisibleという単語は、サイードの批判している「西洋のオリエンタリストによる他者理解」に呼応しているように感じます。西洋は東洋を自分たちの目に映る(理解できる、見える)ように記述してきました。しかしながら、作者は都市というイメージを掴むことの不可能性をオリエンタリスト的記述により示している、と私は理解しました。ポストコロニアル的な興味、はたまた純粋に、幻想的に変容を続ける都市というものに興味がある方にお薦めです。
移ろいゆく都市と叙述
美しくも醜い都市について、マルコポーロがフビライ=ハーンに語る形式で描かれています。
この小説はその淡白にして優美な描写と移ろいゆく断片を眺めて楽しむ小説だと思いました。

時代性、物語性から離れた情景的断片で構成され、
瑞々しい情景、剥き出しの暗部、都市の記憶を語りながら、

それぞれの都市が断片として、物語を創出することもなく流れていくナレーション。

私は読み終わって、その情景がフラッシュバックする不思議な感覚にとらわれました。
ちょっと不思議な小説も読んでみたいと思っている方に、お勧めします。

常用漢字外の漢字にルビが振られていないものが多く、最初の方は読みづらかったです(慣れれば読めます)。

それと文庫本としては値段が高く感じられたので星は4つとしました。

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