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水の城―いまだ落城せず (祥伝社文庫)

水の城―いまだ落城せず (祥伝社文庫)

出版社 祥伝社
著者 風野 真知雄
発売日 2008-04-11

この本に関する書評

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Amazonレビュー

僕もたまに見るブログで「のぼうの城」が面白いと書いてあったので最初は購入するつもりでしたが
そちらのレビューで「水の城」の方が面白いとあったのでこちらにしましたが、結果は当たりでした。

感情移入できそうな登場人物の描写と、どんどん読ませる話の展開のうまさもあり一気に読んでしま
いました。

ただ大昔の人が今風な考え方や会話をするのかなと、ちょっと不自然に思う所が少しありましたが
時代劇や大河ドラマ同様、現代人に抵抗なく読ませるためにわざとそういう描き方をしているのかな
と思ってからは余計な事は考えず、話の内容だけ追いました。

星5にしなかったのは、結構面白かったのですが中盤までわりと緻密に描かれていたのに後半以降
特に小田原城開城からの強引とも言えるまとめ的な内容がちょっと期待はずれだった為です。

でも久しぶりに一気に読ませる本に出会えて良かったと思います。
のぼうの城 を先に読んでしまったせいか 城代成田長親の「器の大きなでくのぼう」のイメージが湧いて来ず 登場人物も多くて整理されていない感がします
 細部にわたっての描写などはいいとしても 全体像から見た面白さにかけています
 
前に書いている人と同様に自分も『のぼうの城』を読んだ後に、他のレビュアーの方が「水の城―いまだ落城せず (祥伝社文庫)」の方が戦いや領民の感情など深く掘り下げて書かれており秀逸」とコメントしているのを見て、本書を読んでみました。

同じ題材でも著者が違うと登場人物のキャラクタや設定が結構違うものだなと感心しながら読みました。本書は「のぼうの城」と同等かそれ以上に楽しめましたが、両者を比較した場合には「北条攻めの際に石田三成率いる大群を迎えて唯一落城しなかった城がある」という面白い題材を先に取り上げたという点で、本書に軍配が上がるのではないかと思いました。
テーマは良い。
が、軽い。
よく考えないで知識とテクニックだけで書かれた、という気がしてなりませんでした。
出張に行く新幹線の中とか、暇つぶし程度には良いかもしれません。
本書の主人公は武蔵国忍城代の成田長親であれば、裏の主人公は石田三成だと思います。
世に言う「小田原評定」の裏側で苦労し、秀吉の真似をして水攻までする石田三成とそれを飄々と受け流す長親の我慢比べでもあります。歴史に「もし」があり、実際に石田三成が忍城を水攻めで簡単に堕としていたら、後年、秀吉は三成を疎んじていたかもしれません。もしそうなら、福島正則や加藤清正達が関が原の戦いで当然に西軍についていたと思われますので、歴史は大きく変わっていたかもしれません。歴史のターニングポイントに大きな役割を果たした忍城。私は本書を読むまで埼玉の行田市にこのような城があることも知りませんでした。今度、是非行ってみたいと思います。