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希望格差社会―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く
出版社 筑摩書房 著者 山田 昌弘 発売日 2004-11
この本に関する書評
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リスク化、希望格差といった、分かりやすいフレーズを使っての説明が読みやすい。最初、読んだ時には「うんうん」と頷いて読んだが、読み返してみると「うん??」と引っかかる部分が満載。
リスク化にしても「家族のリスク化」はこれまでも有った訳だ。1999年から社会構造が変わってきたとの例証資料も客観性が欠けている。第一「クラミジア感染率」は1995年くらいから爆発的に上昇している。感染症には伝播の波があるのが通常で、社会構造変化の例証にするには無理がある。
家族のリスク化については、社会保障費の2200億円削減が招いた社会保険制度の形骸化を抜きにしては語れない。実は、筆者は社会変化の内実を掴んでいないのではないか、と感じた。問題提言の書として読むべき価値はあるかと思うが、余りに牽強付会過ぎないか。
リスク化にしても「家族のリスク化」はこれまでも有った訳だ。1999年から社会構造が変わってきたとの例証資料も客観性が欠けている。第一「クラミジア感染率」は1995年くらいから爆発的に上昇している。感染症には伝播の波があるのが通常で、社会構造変化の例証にするには無理がある。
家族のリスク化については、社会保障費の2200億円削減が招いた社会保険制度の形骸化を抜きにしては語れない。実は、筆者は社会変化の内実を掴んでいないのではないか、と感じた。問題提言の書として読むべき価値はあるかと思うが、余りに牽強付会過ぎないか。
著者は中央大学の教授という肩書きもあるが、その大学でまさに「希望格差社会」の底辺にいる人間の犯罪によって著者の学生である人間の命が失われた。この本は、その前に書かれているがまさに、悪夢が現実になってしまったと言えよう。冒頭での一つの例を用いた対比で、強く惹きつけられた。育児ノイローゼでの「虐待」とフリーター同士の婚姻での「虐待」では、全く事情が違うという点である。本文中、多く二極化について書かれているが、「二極化」とはいっても大多数は「負け組み」と感じており、勝者総取りの感は否めない。市場原理が骨の髄まで行渡ったこの社会に、モラルが存在しているのかという考えも浮かんでくる。最期に記述のある、日本社会の不安定さが深刻さを増さないため、又日本社会で生活する私たち自身のためにも、総選挙が行われるこの状況こそ、今一度「社会のルール」を見直すべきではないだろうか。
秋葉原の通り魔事件の後で読むと作者が危惧していた事がさらに悪化している事が実感できます。
日本の社会経済や家庭環境、生活レベルや教育システムの歪みが「1998年」から生じたと
分析し、それ以前の「個人リスクが社会によって守られていた日本」と、それ以降の「個人
個人が個々の資質で生き抜き、リスクを負わねばならない日本」について分析しています。
「この流れは必然で、過去の社会システムに強引に戻しても、より多くの混乱を生み出す」と
いう事実についても詳しく説明されていて、あとがきで作者自らが述べられてるように、読んでてついつい気分が暗くなってくる内容です。
問題の解決に関しての作者の意見も一応は有るものの、それよりも進行しつつある現実を再認識させて、読者一人一人にいろいろ考えさせる意図の本なのではないかと思います。
日本の社会経済や家庭環境、生活レベルや教育システムの歪みが「1998年」から生じたと
分析し、それ以前の「個人リスクが社会によって守られていた日本」と、それ以降の「個人
個人が個々の資質で生き抜き、リスクを負わねばならない日本」について分析しています。
「この流れは必然で、過去の社会システムに強引に戻しても、より多くの混乱を生み出す」と
いう事実についても詳しく説明されていて、あとがきで作者自らが述べられてるように、読んでてついつい気分が暗くなってくる内容です。
問題の解決に関しての作者の意見も一応は有るものの、それよりも進行しつつある現実を再認識させて、読者一人一人にいろいろ考えさせる意図の本なのではないかと思います。
メディアを通してでは知りえない情報が、本書には溢れています。「若者が危ない」というメッセージが本書の扱うテーマなのですが、社会的弱者になりつつある若者たちが、やがては社会に危険をもたらす可能性を筆者は指摘しています。その指摘は、とても詳細な統計上のデータにより補強されています。これらのデータの詳細から導かれる将来への不安は、「リスク社会」、つまり「リスクをとることを強制される社会」、「選択を強制される社会」到来により、自己決定原則、自己責任原則がますます増幅してきたことによるものだと本書は訴えています。リスクの個人化がこれまでにない大きさで進行してきたことは、社会福祉において期待される国家の役割を期待できない風潮をもたらすことになるわけで、社会的機能を国家が放棄してしまうことの批判を許さない風潮が今まさに私たちの眼前にあることが、説得力のある議論で説明されていきます。何でもかんでも市場主義でやっていれば、最後には最適な結果が待っているという古典的な自由主義を再生したものとして新自由主義がどんどん前に出てきました。こういう社会では、勝ち組みと負け組みの二極化が進行して、固定化してしまうことにつながります。チャンスがまったくない社会の中で、若者がどんどん不良債権化してしまうことを本書は鮮烈に描いているのですが、このように恐ろしい社会の中に私たちが今生きていることを、遠慮なくばっさりと表現する本書は、多くの市民に読まれるべき、いや、読まれなければならない本なのだと強く実感します。自信をもってお薦めします。とくに、ワーキングプアという集団に属している若者こそ、本書を読んでもらいたいと考えています。
『努力が報われると感じること』と著者は言う。
2004年に本書を出版し、日本に(希望)格差社会という現実を世に知らしめた。
それから3年。
格差はますます拡大の一途を辿っている。
「リスク化」「二極化」がフリーター、パラサイト・シングルという社会全体に
とっての不良債権を増大させる。
多くの人が「自己責任」という言葉に託けて、彼らとまともに向き合おうとしない。
こういった問題に対して著者は、「スピーディー」で「総合的な」対策が必要だとしている。
早急に対策の施すのか?それともこのまま見過ごすのか?
政府には賢明な判断を願いたい。
2004年に本書を出版し、日本に(希望)格差社会という現実を世に知らしめた。
それから3年。
格差はますます拡大の一途を辿っている。
「リスク化」「二極化」がフリーター、パラサイト・シングルという社会全体に
とっての不良債権を増大させる。
多くの人が「自己責任」という言葉に託けて、彼らとまともに向き合おうとしない。
こういった問題に対して著者は、「スピーディー」で「総合的な」対策が必要だとしている。
早急に対策の施すのか?それともこのまま見過ごすのか?
政府には賢明な判断を願いたい。