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行動分析学マネジメント-人と組織を変える方法論

行動分析学マネジメント-人と組織を変える方法論

出版社 日本経済新聞出版社
著者 舞田 竜宣 杉山 尚子
発売日 2008-12-17

この本に関する書評

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 行動分析学という学問分野は、比較的新しく心理学のB・F・スキナーが打ち立てた心理学の体系だ、と紹介がある。企業合併後のHR担当者が登場するストーリー仕立てとその解説という論述方法である。ストーリーは好子(こうし)や嫌子(けんし)の強化あるいは弱化というような手法の混合した使用法が中心となる(p.55)。効果の出る行動制御の解説と言って良いかも知れない。330ページ余りを全17章構成にしてあるので、各章単位に読みやすい構成。

 入念なのは、第6,7,8章で取り上げた「教える」と「導く」の違いを知ることにもなる、「新しい行動を習得するための鍵となる手法」(p.176)の解説だ。これには、(1)教示、(2)モデリング、(3)身体的誘導、(4)シェイピング、(5)チェイニングの五つがある。前の三つが教えるに、後の二つが導くに関係する。シェイピングは小目標での成功体験を形作り、チェイニングは目標達成に向けた連鎖する行動を逆順に体験することで未経験の達成感を早取りしようとする方法である。いずれにせよ、行動観としては「随伴性」という行動直後の状況の変化によって行動パターンを身につけて行くという手法である。ポイントは、60秒以内に何をどうできるかにかかっている、とする。

 好子、嫌子という心に与える因子については、これらの持つダークサイドも論じておく必用があろう。たとえば、私達がある事件に巻き込まれた際に、無関係の者はどうなるのかという点など。なぜなら、それらは相手の発言や行為の直後に何らかの仕掛けとその後の行動への影響を前提にしているからである。同様の言説と行動の変更事例は、宮田加久子『無気力のメカニズム』にも紹介されていた。これは「コントロール感の喪失」を中心とした研究ではあるが、結果として同じような影響力を扱っている。

 目次、章節。索引、なし。参考文献、ちょっぴりあり。ひも、あり。
初めて行動分析学について書かれている本を読みましたが、内容は素晴らしいと思います。

ですが、お金の視点が欠けいるために理想論だと考えます。
現実には合併には待遇、給料の問題が付き物です。会社経営陣が高い日本の社会保険料を嫌って総人件費を押さえる対策を行っていた場合、サカモトはどんな行動を起こすのかが、私が一番興味のあるポイントです
また、著者の経歴を見る限り日本の九割を占める中小企業に関わった経験はなさそうです
次回作は賃金カットボーナス無しは当たり前のいい加減な経営者の元で社員の指導をするサカモトの姿を読みたいものです

マズローの欲求階層説の安全欲求を満たせていない者へのアプローチの仕方がこの本には欠けているため、星を減らしました
ビジネスマンのだんなさんを持つ友人から勧められ、読んでみました。
友人のだんなさんが読み、友人も読んでみて、面白かった、と・・・。

もともとは会社における人事の話し、というか
会社において、みんなが働きやすい、いい環境を作るためには
どうしたらいいのか?ということが「行動分析学」だと私は本を読んで
思ったのですが、これ、本当に非常に面白かったです。

私もサカモトみたいな人に出会えば
もっと素直になれるかな?なんて思ったり(苦笑)。

これ、ビジネスマンとか会社の組織、人事向けのことばかりでなく、
誰もが読んでためになるいい本だと思いました。

というのも、誰もが家族、ご近所さん、パートやアルバイトでも仕事仲間がおり、
日々人間に囲まれて暮しているからです。
その上で、家族や周囲の人々、仕事仲間などをよい方向に持っていく、
導いて行くためのメソッドとして知っておくのはとてもいいことだ、と
思いました。

イラストもないし、硬い感じの表紙だし、もっと難しいのを想像していました。
が、おふざけやお笑い、イラストなど一切なくとも
とても分かりやすく、「分かってもらおう」という著者の意思が感じられる
好著だと思います。

オススメです。
 「やる気がない」「前向きではない」などの人に対する評価はその人がとる行動によって決定されます。

 となると、課題は「やる気がない」ことなのではなくて「やる気がない」を引き起こす行動ということになり、その行動をいかに変えるかという視点から行動分析学をマネージメントに利用する際のいろんな事例を沿えて紹介しています。

 ストリー仕立てで非常に読みやすく、なるほどと思うことも多くて参考になりますが、あまりにも単純化しすぎているような気がして、紹介されているようにうまくいくかは疑問です。また、実際に行動分析をしていなくても本能的にそのような行動をとっていることも多いと思います。

 しかしながら、「好子」「嫌子」などの概念は行動分析学を全く知らなかった私には非常に新鮮で、そのようなことを意識してマネジメントを行うことは非常に重要だと感じました。

 マネジメントに携わる方への行動分析学の入門書として適しているのではないでしょうか。
 学問を一般向けに分かりやすくまとめる事ほど難しい事はありません。ビジネ
スで行動分析学に関心を持ち、著者の一人杉山尚子先生の
行動分析学入門―ヒトの行動の思いがけない理由 (集英社新書)を読みました。
そのレビューでも書いたのですが内容が教科書的でいまひとつおもしろくない。
対して本書は更に一般向け、読みやすいことを第1プライオリティとして書かれて
いるのでしょう。理論に事例の提示があり、読みやすく、楽しく行動分析学を学
ぶ事ができます。前者が概論テキストとすると後者(本書)はワークブックといった
位置付けになるのではないでしょうか。行動分析のおいしいところだけ使いたい
のであれば本書を、学問としての骨格まで見たいというのであれば「・・・入門」を
読んだらバランスが取れます。

 行動分析学は日本では特別支援教育の方でばかり目を向けられているようですが、
海外ではビジネスへの応用に早くから着目されているそうです。まだ日本でビジ
ネスと行動分析学との距離はまだ広いようですが今後注目される分野なのではな
いでしょうか。人事マネジメント、組織改革に携わっている方であれば一度目を
通しておいてもいいと思いました。