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オニツカの遺伝子 (ベースボール・マガジン社新書)

オニツカの遺伝子 (ベースボール・マガジン社新書)

出版社 ベースボールマガジン社
著者 折山 淑美
発売日 2008-07

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Amazonレビュー

必ずといっていい程、日本を代表するアスリートの足下を覆っているアシックスのシューズ。努力の歴史と培われた信頼性を証明するようなストーリーが描かれている。オニツカタイガーに関わる人々をドキュメントリー形式に追いながら、足で販売しいたオニツカから巨大メーカーのアシックスへと変ぼうしていく鬼塚流スポーツビジネス論が展開されていく。まるで80年代当時の憧れが甦るかのような感覚すら覚え、改めてアシックスのシューズを試してみたくなった。
有森も高橋も野口も……アシックスのマラソンシューズで五輪を走った。
ほかにもアシックスシューズを使っているアスリートは多い。

私がアシックスと聞いて、鬼塚喜八郎の名前が浮かぶのは、
今から20年以上前、日本の優れた経営者として、
アシックスの鬼塚喜八郎、大塚グループの大塚正士、来島どっくの坪内寿夫が
よく新聞に取り上げられていたからだろう。
とくに鬼塚喜八郎は、小さな靴メーカーを、スポーツシューズブランドに押し上げた人だ。

本書はしかし、鬼塚喜八郎の本ではない。鬼塚から「ものづくり」の遺伝子が
どのように受け継がれたかをドキュメントタッチで著したものだ。
当時はすでに社名はアシックスになっていたが、まだブランドは今ほど浸透してなかった。
それがナイキやアディダスと肩を並べるまでになったのはなぜか。

すべての始まりは喜八郎が心血を注いでつくったバスケットシューズだった……。

今アシックスでアスリートから特注シューズをつくっているのが「三村仁司」。
本書では三村だけでなく、多くの「オニツカスピリット」を持った人たちが登場する。

喜八郎に対する懐かしさで手にとった本だが、モノをつくる、それを売る……
その精神と「こころざし」が詰まった、いい本に出会えた気持ちである。

スポーツシューズの歴史として読むのもいいかもしれない。
いろんな読み方ができる本だ。
アシックスのシューズ作りにかける熱い想い、
ひいては創業者である鬼塚喜八郎氏の、
「世界で一番のシューズを作ってやろう」、
という執念が伝わっている本である。

たかがシューズ作りと侮ってはいけない、
職人さんを初めとして、それに関わる
企画/マーケティングの人達の、
「良いシューズを世の中に提供して喜んでもらいたい」、
という想いにあふれた一冊になっている。

スポーツの裏話が好きな人にはお勧めである。