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最後の抵抗 (扶桑社ミステリー)

最後の抵抗 (扶桑社ミステリー)

出版社 扶桑社
著者 スティーヴン キング
発売日 1992-11

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Amazonレビュー

『デーヴィッド・カッパーフィイルド』ディッケンズの『デーヴィッド・カッパーフィイルド』をも凌ぐ、キングの最高傑作が堂々の登場であります。
バックマン名義で書いたなかでも、圧倒的であると申せましょう。
これを読まずして、キングを語るなかれと、ワイアーマンはそういってる。
 キングがリチャード・バックマン名義で1981年に発表した作品。
 
 バートン・ドーズはクリーニング工場の責任者として多忙な毎日を送っていたが、ある事が原因で人生を狂わしていく。それは高速道路建設の為、彼の働く工場と自宅が立ち退きをせまられた為だ。ドーズは長年勤めたクリーニング工場を閉鎖するのがどうしても納得できなかった。さらに妻と二人で暮らしてきた住み慣れた自宅を売却して他の土地へ移る事など考えられない。ドーズは悩み続けやがて怒りをつのらせていく。妻は家を出て行き仕事も失ったドーズは酒に溺れ自暴自棄になっていく。彼は大型ライフルを購入、さらには非合法の手段で爆薬を入手した。たったひとりで最後の抵抗を実行する時が迫ってきた。
        
 冒頭、銃砲店の店主と嘘だらけの会話をしながら狩猟用ライフルの460ウェザビーを購入する主人公の場面から物語は始まる。すでにここから主人公のピリピリした精神状態が伝わってくる。象をも仕留めることができる狩猟用ライフルとしては最大級の威力を持つ460ウェザビーが次に登場する場面は、最後の数ページ。主人公の悩める中年男ドーズが平静だった頃の精神状態はどんなものであったのかは一切描かれてはいない。すでにドーズはギリギリの精神状態のまま突っ走っている。そして遂には自宅にダイナマイトを仕掛けてドーズは最後の抵抗を試みる訳だが、物語の沸点となるその見せ場をキングがどう描いたか。 ・・・唐突なる客観視が実にリアル!
日常の描写を淡々と続けながら、一人の中年の孤独と爆発に至るまでを書く。
重苦しい読後感を残す、「現代英文学」というに相応しい作品である。