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ネクスト

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出版社 アスペクト
著者 マイケル ルイス
発売日 2002-06

この本に関する書評

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Amazonレビュー

オンラインテレビとサイバーテロリストの話はあまり面白いとは
思いませんでしたが、他の話は価値観が急変する様を淡々と
伝わってくるような描き方をしていると感じました。
考えてみれば、ウィニーの開発者が逮捕されたのも、
この本に出てくる話と共通点があるのでしょう。
まさに歴史は現在進行形であります。
ライアーズ・ポーカーで鮮烈なデビューをしたマイケル・ルイスにしてはややお粗末な作品になってしまっている。
近著の「マネーボール」の出来がすこぶる良かったことを評価して、この作品にも手を伸ばしてみたのだが、着眼点に感心できた他は、取り立てて面白い箇所はなかった。

著者はインターネットが一瞬のうちに人々の意識を変え、生活を変え、人生観を変え、文化を変えて行く様をエキセントリックに描きたかったのだろうが、その意図は残念ながらほとんど達成されていない。

思うに、このようなテーマの本を選ぶ読者は、新聞や雑誌などのメディアで十分に知らされている現実以上のものを求めるものである。私などは正にそうである。

そのような期待を持って本書を手に取った読者にインパクトを与えるだけの深い洞察が見えてこないのである。せいぜいインターネットで事件を起こした主人公達の私生活での素顔がやや詳しく論じられる程度である。

冷徹で鋭い視点を持って人間活動の見えない部分を解き明かす筆致は相変わらず見事ではあるが、他の作品の圧倒的な魅力と比較してしまうと、どうしても見劣りするのである。

マイケル・ルイスは、「ライアーズ・ポーカー」の著者だったんですね。
非常に優れた洞察力だと思いました。
インターネットが引き起こした”革命”を目に見える形で具体的に描き出してその背景を推察するように構成されています。”大人”にとって、それは背筋が寒くなるような印象を持ちました。

歳を重ねて大人になって初めて経験できることや楽しめること、経験が価値になっているというのが今の社会には結構あると思うのですが、インターネット社会では無になるかもしれないですね。
子供達は、インターネット社会で、大人のふりをして大人と同じように振舞え、大人にしか出来ないと信じられていたことを軽々とぶっ壊し始めています。

「インターネットで何か変わったの?」という問いに対して「情報の速度をあげるただの道具」という答がインターネットブームの後に聞かれ始めました。
本当にそれだけ?

著者は、情報の速度をあげるただの道具で、巨額の利益を上げた15歳の少年や法律相談でNO.1の支持を集めた15歳の少年にインタビューを行い、インターネットという道具が社会にどういった影響を与えているのかをみつけようとしています。
株のアナリストや弁護士など”専門的な知識”で商売を行っていた人たちは

インターネット社会では今までのように尊ばれなくなるだろう。
株式売買などの大人の楽しみが、子供達でも簡単に出来ること。おまけに専門の知識など必要がなかったことなどが明らかにされてゆきます。

なぜ、新しいものが生まれると子供達が革命者となりうるのか?子供のアイデンティティーを新しい状況に移し変えることが可能なのだ、と著者は推察しています。新たな道具を手にするとその目的ではなくて、どういう使い方ができるか極限まで開発してゆく。

インターネット社会は、どんな形をしているのか少し見えてきました。

マイケル・ルイスの作品は、それぞれ、「日本語訳が出ていない」タイミングで、英語で読んできた。「Liars Poker」、「The New New Thing」、そして、この「Next」が三冊目である。

Liars Pokerでは、80年代後半のウォール・ストリートの投資銀行における自身の債券ディーラーとしての経験をもとに、ファイナンスの教科書にも出てこなければ、また、ビジネス・スクールにおいてもおおよそ教えられることのない、投資銀行でディーラー、セールスとして働くことの実態、意味合いが、単なる経験談のレベルにとどまらず、そのミクロな世界の構造と、その中で働くということのもたらすメンタリティとが、一人称でクリアに語られていた。

「あの本を読んだらねえ、とても、ウォール・ストリートで働く気にならなかった。私の知人で、90年代初頭にハーバードMBAとなり、その後、MBAらしからず、実産業でのキャリアを展開することになった人が語っていた。「なるほど」と思った。ぼくも、「生き馬の目を抜く」とはこういうことだろうが、華々しいキャリアと喧伝されていることの実態がこれであるとすると、生活の糧を、投資銀行のクライアントとなる事業会社から得ることになっているぼくも、実に、このLiars Pokerの読後感としていだいたものである。

New New Thingを読んだのは、ネット・バブルにかげりが見え始めた頃であったが、シリコン・バレーのベンチャーの構造と機能とを、これまた、密着取材のうえ、的確な問いを発することを続け、対象となったジム・クラークとの間で信頼関係を築いたがゆえに可能であったと思わせる、本人弁に彩られた、ダイナミックな「語り」が展開されていた。

この「Next」は、マイケル・ルイスの方法論が、「インターネット」の出現がこれまでにありえなかったことを可能とさせた事例の意味するところ、をこの2001年の時点で明らかにする、という意図を具現化するために実に的確に応用されている。

センセーショナルな報道だけでは、決して汲み尽くすことのできない意味合いを、それぞれの対象となる人物との間に築かれた信頼関係ゆえに語られることをベースに、より、深く、より、明確に引き出すことに成功している。