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中国はいかにチベットを侵略したか

出版社 講談社インターナショナル
著者 マイケル ダナム
出版日 2006-02
書評
中国はいかにチベットを侵略したか
SA・N・PO♪
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中華思想を甘く見るな!
「中華思想」と言えば、わが国では中国人特有の独善的で自己中心的な、奇矯な行動様式を非難あるいは嘲笑するときの枕ことば程度にしか理解していない人が大半であろう。しかし、本書の中では痛憤と悔恨を込めて「漢民族の“中華思想”を甘く見てはいけない。・・・(彼らは)昔の世界支配の夢を決して捨ててはいない・・・その野望実現という意図は逆にいっそう現実化している」と語られている。
例の天安門事件の、自由を求める民衆運動の徹底弾圧を指揮した搶ャ平は「我々に逆らうものはたとえ一千万人だろうと殺す」と言い放ったとも言われる。中国は、地球と人類を蝕むガンである。地球上の生命は秩序と調和のある構造体としての持続と発達を自己目的として存在している。中国は、その生命体の中から生まれ出た細胞でありながら、自制的なコントロール機構を失い、全体の秩序と調和の体系を破壊しつつ、すべての栄養素・資源をむさぼりながら狂ったように自己増殖して周辺の組織に浸潤・転移し、やがて自己が依拠する生命体の秩序を破壊しつくして生命体そのものに死をもたらす。それはすでにチベットに浸潤して殺戮の限りをつくし、東トルキスタン、モンゴルをむさぼり喰い、現在ではネパール、タイ、台湾に転移しつつあり、さらに中東、アフリカ、南米にまで転移の兆候が見られるようになった。
この中国というガンは、すでに全人類にとって不治の病となってしまったのか、それとも、まだ治療や制圧の機会はあるのか、その手段と方法はいかにあるべきか、これはこの恐るべき病巣のすぐ隣に存在する我が日本にとってばかりではなく、人類全体の未来に突きつけられた重い課題である。
本書は、中華人民共和国のチベット侵略の過程を克明に描き出すことによって、この課題の重大性を我々に提示する。
チベット侵略のすさまじい実態
中国のチベット侵略のすさまじい実態を克明に綴った本です。
この本は拷問の描写などが惨すぎて元気な時にしか読めません。
しかしそれは現実にあったことで今も続いていることなのです。

平和でのどかな風景から始まり、退屈な話なのかと思いきや、話はどんどん盛り上がり、虐殺・蹂躙・略奪されていく様が書かれていきます。
公衆の面前で尼僧と僧を性交させ、強姦し、糞を食べさせ、市中引き回し、腕を切り落とし、村人に小便をかけさせた。
経典はトイレットペーパーにされ、金品は奪われ僧院は破壊され仏像は冒涜され…。
そうして約120万人が殺されました。
無力だったチベット人が武器を持って抵抗せずにはいられなかった気持ちが痛いほど共感できる。
仕返しはよくない、人殺しはいけない、と単純に彼らを責める事はできない。
平和の維持とは、軍事力の背景なくしては不可能だとつくづく思わされます。
(大学の時に法学の先生が、
「日本が平和でいられるのはなぜだと思いますか? 平和憲法があるからですよ。守っていきましょう」
と言っていたが、あれは間違いだと断言できる。
あんな紙切れ一枚を他の国は信用してなどいないし、見本にもしない。
中国の憲法にあたる文章は、日本がうらやましくなるほど立派なことが書いていますよ(笑)
アメリカの核の傘があるから他国は手が出せない、が正解。 )

あぁ、かつて日本を侵略したのが、アメリカでなくて中国だったらどうなっていたか…と想像すると空恐ろしくなる。

それと、
中国の近隣国は、中共の侵略のやり方をチベット侵略から学んだ方がいい。
どのように嘘をつくのか?(P68など) どうして資源のない土地を襲うのか?

この本で一番わくわくして面白かった所は6章。
CIAがチベットを援助していたという事実は意外でした。
チベットの青年を連れ出し、サイパンや沖縄で、暗号解読や銃の使い方等、戦士としての訓練をしていたんです。
村周辺のことしか知らず、大事なことも占いで決めちゃったりするような中世に住む彼らが、いきなり20世紀に飛び込んだようなもの。
圧倒的な文明の差に驚くも、すぐに順応し訓練にはげむ姿には応援せずにいられません。

登場人物も、
保身しか頭にない臆病な閣僚、中共に卑屈に迎合する首相、
裏切る仲間、勇敢に戦う戦士、慈悲深いダライ・ラマ
などなど名役者ぞろいです。
ついでに現在の日本の状況と重ねて読むと味わい深いものがあります。
「中国は日本を併合する」を読むといいかも。

1956年のチベットは地獄だった。
そして、中国人の本質は今も変わらない。
この本の結末は悲しく、今もまだ弾圧は続いている。
ダライ・ラマ自伝とあわせて読まれたい
 ダライ・ラマ14世の著作にチベットと中国の関係について言及されることが多いので、この本を手にとったのが数年前のこと、今年に入り、衝撃的な映像がTVのワイドショーにも流れ、よりいっそう中国のチベット侵攻の事実が一般に関心を持って認められることになった。
 本書では、チベットがなめたその苦難の歴史と現在の情況が語られている。その激しい弾圧の様相は、ダライ・ラマ14世の自伝でも詳しく描写されているので、ぜひそちらもあわせて読まれたい。
 
 情報規制の激しい中国において、一般の市民が現状の詳細について操作された印象をもつことは避け得ないことだろう。感情的な非難ではなく、第三国をまじえてこの問題にしっかりと向き合い、認識の共有を図りチベット問題についての世界的なコンセンサスを一刻も早く確立すべきだと思うが、本書のようにしっかりした筆致で描かれた歴史書はその一助になると思う。

 イデオロギーによる自国民、他民族の弾圧の問題は、太古から21世紀の現在までも絶えることがなく、これも人間の業かと思わされる。歴史のうねりの中で民族性のマイナス面が噴出した時、どんな国や民族においても、被害者加害者双方になる可能性から無縁ではありえないだろう。
 私たちは過去からなにを学び、現在起こっている悲惨な出来事に対してどのような姿勢をとることができるのだろうか。
 負の経験から生まれたまぎれもない人類の遺産として、ナチスの迫害を経験し、その後ロゴセラピーを確立した「夜と霧」のV・E・フランクルの著作群を深く読み返したい気持ちになった。
 
 最後に50年にもおよび当事者としてこの問題にかかわり、強く現状を欧米各地で訴え続けてこられたダライ・ラマに敬意を表するとともに、「今現在確かに苦しんでいる人たち」が一刻も早く苦しみから解放されることを願う。
驚愕の真実
本書では、チベット開放運動に係わった人物と、その流れをうまく組み合わ
せて表現されています。チベットについてはあまり関心がありませんでしたが、
その近代史についてはただただ驚きでした。中国の政策はまさにチベット文化
の破壊と民族圧殺に他なりません。中国が青海チベット鉄道建設に心血を注いだ
訳がよく判りました。グローバル化する世界の中で、日本は中国とどう付き合って
いったら良いのか、考えさせられました。オリンピックに絡んだだけの一過性の
チベット問題としてではなく、今後もこの問題に関心を持ち続けることが私達
日本人にとっても重要なだけではなく、チベットの民主化に繋がるとおもいます。
もうパンダ外交はうんざりです。一方で、新彊ウイグル自治区(東トルキスタン)
問題についても考えてみたいと思います。
知らなくてはならない真実
私は反中主義者ではないが、「チベット大虐殺」や侵略、破壊を許すことはできない。
先日のチベット暴動でチベットに何が起こっているのか、何で怒っているのかを多くの日本人は知らないのが現状だ。
この本を読むとチベット侵略の想像以上に酷い実態に驚かさせられる。チベット問題を深く理解し、真の日中友好を考える上で必読の本だ。
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