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シンクロニシティ 未来をつくるリーダーシップ

シンクロニシティ 未来をつくるリーダーシップ

出版社 英治出版
著者 ジョセフ・ジャウォースキー
発売日 2007-10-02

この本に関する書評

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Amazonレビュー

 リーダーシップとシンクロニシティ(心理学者ユングの言葉:複数の事が意味を持って同時に起こること)。何の関係も無いように思える。リーダーシップを身に付けるのに、何故シンクロニシティが関係するのか。

 しかし、リーダーシップスキルを持つ人を全米で育てようと決心した著者の回想録でもある本書を読むうちに、自分にもあった偶然などが頭に浮かび、著者の想いが脳天を突き抜ける。
 リーダーには、なるのではない。サーバントリーダーがあるだけなのだ。サーバントリーダーとして行動を開始するとき、共感する人が偶然現れて助けてくれる。これがシンクロニシティである。それは神による僥倖なのだ。

 まずは第一歩を踏み出すことだ。そして、対話と共感によって仲間を増やす。今の世界に生きるとは逆に、生きることが世界を創ると考えるのだ。宇宙に心を開くのだ(ニュータイプ?)。
 量子力学にあるように、物質は粒子でもあり波でもある。シンクロニシティはユングの心理学から生まれ、量子力学を通してさらに東洋思想理解にも影響を与えた概念だ。部分は全体を構成するが、逆に全体が部分を意味づけするのだ。(一は全、全は一 とも言える^^)

 絶望の未来も、希望の未来もすべてが一人一人の力にかかっており、その意志がリーダーシップのあり方なのである。
 不思議な本だ。しかし、古典物理学や神学論、MBA的数値主義などに固執せず、無知なままのほうが理解が早いかもしれない。後は組織や心の壁を打ち破って行動するのだ。それが原題の副題になっているInner Pathだと思う。
年齢などは無関係に自分の夢を一心不乱に追い求める事が、どれほどの価値を持つのか再認識させてくれる。著者ジョセフの人生中盤以降からの挑戦には非常に共感した。十分成し遂げたはずの幸せが崩壊する事で、逆に深く自分にとって「生きる使命」を気付かせてくれる所から「旅」が始まる。本書の構成は、ジョセフ・キャンベルの神話の法則にあるような「ヒーロー」の物語である。
1.現実からの脱却と気付き
2.旅
3.旅先でのイニシエーション
4.帰還
このような物語形式を取る事で、読者にリアリティと深層心理での物語へのコミットメントを想起させて読者を一層物語りの中に引き込む。本書はリーダーシップの物語であるが、明らかにボームとの対話を通じた宇宙との繋がりが物語の根底にある事に気が付く。小説よりも小説らしいビジネス書であり、私に取っては自然科学、深層心理、様々な物語を想起させてくれるクリエーティブな一冊です。





シンクロニシティは意味のある偶然とでもいってよいだろう。通常の因果律では因果関係が見いだせない事象における関係性を説明する考え方なので、シンクロニシティは「共時性」ともユング派の研究者によって訳されている。この分野の著作では、デイヴィッド・ピート『シンクロニシティ』が秀逸だ。

複数の出来事が原因→結果というようなシーケンシャルな因果関係を飛び越えて、意味的関連を惹起して同時に起きることである。だからシンクロニシティを「共起性」といってもあながち誤訳ではないだろう。しかし、こと学問の作法でシンクロニシティを実証的、客観的に説明することは難しい。

なぜなら、出来事、偶然、非・超因果、意味、同時、共起、主観を内包するシンクロニシティには、必然的にランダムネス(雑然性)やタービュランス(乱流性)やストレンジネス(奇妙性)やコンプレクシティ(複雑性)がつきもので、このようなことがらは実はサイエンスの枠組みでまだきちんと説明がなされていないからだ。

果たして運は能力なのか、能力が及ぶ範囲の外にあるまったくの別物なのか?

運は能力の一部門であるという考え方がある。そのひとつの発現としてセレンディピティ(serendipity)という言葉は「偶然幸運に出会う能力」を意味する。

シンクロニシティ(synchronicity)も共時、共起、偶然に積極的にかかわる自覚的能力を予兆するものである。

偶然幸運に出会う能力は、能動的に環境にはたらきかける操作の範疇ではなく、環境から自分への働きかけ、メッセージ、予感を感じ取る受動的な領域に属する。とすると、セレンディピティはシンクロニシティを用意周到に活用する自覚的readinessとでもいうような意識の力を含意する。

この本は、シンクロニシティをリーダーシップの重要な要素として、自伝的な文脈で前向きに議論している。リーダーシップという視点からシンクロニシティを真っ正面から議論した論者はなく、そこにこの本の新鮮味がある。

伝統的=本流的な理論、モデルを説明した「行動科学の展開」に対するアンチテーゼのような本。シンクロニシティは、実は現在サイエンスの鬼門のような位相にある。因果関係でなかなか説明できない現象だからだ。
よく「内なる声を聞け」ということをききますが、
まさにジャウォスキーは「内なる声」にしたがい、行動し、
そのことによってリーダーシップを発揮したと言えるでしょう。
リーダーとは何か という原点がこの本の中で描かれていると
感じました。
サーバントリーダシップに興味があり、その一環で読みました。
何とも神懸かり的なのと(神は出てこない)、上流階級過ぎなのが馴染めない原因ですが、
多くの示唆がありました。
特に、責任、依存、といった罠は自分自身を振り返って思い当たる事があります。
さて、私は夢に向かって旅を続けることができるのか…
不安と決意が入り交じった状況です。